脊髄小脳変性症の鍼灸治療|1ヶ月の費用はいくら?料金シミュレーション

脊髄小脳変性症(SCD)と向き合う皆様、そしてご家族の方々へ。
長野県須坂市の「森上鍼灸整骨院」で神経内科専門の鍼灸師をしております。当院には、病院での標準的な治療に加え、「今の自分にできる、もう一歩先のケア」を求めて、全国から多くの患者様が来院されます 。
新しい治療を検討する際、避けて通れないのが**「費用」**の問題です。鍼灸治療は公的な健康保険が適用されない自費診療であるため、医療機関での治療とは料金体系が大きく異なります。
今回は、当院で「ワンクール14回」の治療を受けた場合の具体的な費用シミュレーションと、経済的な不安を解消するためのポイントについて、理知的かつ穏やかにお伝えしてまいります。
1. 鍼灸治療の費用はなぜ「オーダーメイド」なのか
病院でのセレジスト(タルチレリン)投与などの標準治療は、国によって料金が定められた「建売住宅」のようなものです。全国どこでも同じ治療を平等に受けられるメリットがあります 。
一方、当院のような鍼灸院での治療は、患者様一人ひとりの体の歪みや血管の状態、自律神経の乱れに合わせて設計する「注文住宅」に似ています。そのため、設備や治療内容によって費用が変動します。
当院独自の他覚的検査と初診費用
治療を始める前に、私たちは「なぜその症状が出ているのか」を客観的に分析します。
- モアレトポグラフィ:体の歪みや重心バランスを可視化します。
- サーモグラフィ:体表温度から筋肉の活動レベルや自律神経の状態を診ます。
- エコー検査:小脳へ向かう椎骨動脈の血流や、手足の血流を確認します。
初診時の検査費用は、これらの詳細な分析と、タイプによっては必要となる聴力測定などを含め、15,000円〜25,000円が目安となります。
2. 1ヶ月の料金シミュレーション(ワンクール14回)
当院では、医学的に認められている「小脳の可塑性」を最大限に引き出すため、「インナー鍼治療」の直後にオリジナルのリハビリテーションを行う独自のプログラムを実施しています。
脊髄小脳変性症は通常、1年に1〜2点(国際的な評価基準SARA)進行するとされていますが、当院のワンクール14回の治療で14点改善するケースも報告されています。これは、計算上「7年〜14年分」の進行を逆戻りさせたことに相当する、非常に意義のある変化です。
2-1. 治療費の構成(1回あたり)
検査結果に基づき、以下のメニューを組み合わせて提供します。
- 小脳機能再生の鍼治療:6,000円前後(残った機能を活性化させます)
- 自然治癒力を高める鍼治療:8,000円前後(自律神経を整えます)
- 小脳血流を高める鍼治療:8,000円前後(椎骨動脈の血流を促進します)
※治療費については、材料費(使用する鍼の本数)により前後します。
※事前に詳細な見積もりを作成します。
2-2. ワンクールの総額目安
治療は14回を1つの区切り(ワンクール)としています。
- 治療費合計:約25万円〜35万円前後(組み合わせによる)
- 期間:集中的に通院される場合、概ね10日~15日程度が目安です。
14回の治療終了後に再度検査を行い、SARAなどのスコアがどう変化したかを客観的に評価した上で、その後の継続プランをご相談します。
3. 遠方からの通院と宿泊に関するサポート
長野県外からお越しいただく患者様も多いため、当院では通院の負担を軽減する体制を整えています。
宿泊・移動の費用について
- 宿泊費:当院提携のホテル等をご利用いただく場合、別途宿泊料がかかります。
- 無料送迎サービス:ホテルから当院までは無料送迎車を運行しております。慣れない土地での移動の不安や、タクシー費用の負担を抑えることができます。
- 介護タクシーの活用:お体の状態により介護タクシーが必要な場合、その費用も考慮しておく必要がありますが、公的な補助制度が利用できるケースもありますので、ケアマネジャー様への確認をお勧めします 。
4. まとめ:経済的な不安を整理するために
脊髄小脳変性症の療養生活は長く続くものです。経済的な計画を立てることは、QOL(生活の質)を維持するために極めて重要なプロセスです 。
当院の鍼治療は安価ではありませんが、「10割の患者様に、ふらつきや構音障害の改善が何らかの形で見られている」という実績に基づいた、価値ある選択肢であると自負しております。
もし、具体的な料金や、ご自身の症状に合わせたシミュレーションを詳しく知りたいと思われましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。霧の中を照らすガイドとして、皆様の歩みをサポートさせていただきます。
脊髄小脳変性症の鍼灸外来
一般的な鍼灸院では行わない「体の状態を客観的に捉える方法」です。
足部の温度変化を確認する検査の一例
「診断はついた。けれど、今の自分の状態がどうなのかは、よくわからない」
「薬を続ける以外に、何を意識すればいいのか、誰も教えてくれなかった」
私たちは、こうした行き場のない不安を抱える患者さんと40年間向き合ってきました。
当院では、サーモグラフィで全身の体温分布を可視化します。
脊髄小脳変性症の方では、
ご本人が感じている歩きにくさやふらつきと一致する形で、
手足の温度分布に左右差が見られることがあります。
その一致を一緒に確認することで、
「なぜ今の動きにくさが出ているのか」を整理する手がかりになります。
この検査には専門機器と解析技術が必要なため、一般的な鍼灸院で行われることはまずありません。 感覚や印象だけに頼らず、今の体の状態を落ち着いて見つめたい方のための情報提供の場として、 ご相談をお受けしています。
参考文献
この記事は、以下の資料に基づき作成されました。
- 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018(南江堂)
- 脊髄小脳変性症マニュアル決定版!(日本プランニングセンター)
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当院について
森上鍼灸整骨院
院長 吉池 弘明
森上鍼灸治療では、西洋医学の代替医療として鍼灸治療に取り組んでいます。 顔面神経麻痺や突発性難聴の患者様には、臨床経験20年以上の鍼灸師がチームを組んで治療にあたります。
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